HOYA史上最高峰レンズ「HOYALUX 極(きわみ)」モニターしました【前編】

スタッフ長尾です。

先日、新しい遠近両用レンズをモニター体験できることになりました。

多分、眼鏡屋で働いていなければ一生使うことがなかった超高級レンズです(笑)

イチ眼鏡ユーザーとしてもどんな見え方になるのか楽しみで仕方なかったのですが、しばらく使ってみた感想をご報告したいと思います。

※レンズの見え方については個人の感想であり、あくまでも主観的な評価になります。度数によっても見え方は変わりますし、全ての人が同じように見える訳ではないことはあらかじめご了承下さい。

今回私がモニターしたのは、今年HOYAから発売された新しいオーダーメイドタイプの遠近両用レンズ、HOYALUX 極(きわみ)です。

専用のツールを使って自分のライフスタイルに合わせたレンズを作ることができる、オーダーメイドタイプのメガネレンズです。

レンズについては以前書いたブログ記事の中で紹介しておりますので、こちらもぜひご覧になってみて下さい。

※写真はイメージです

このHOYALUX 極(以下)は、メーカーさんが、HOYA史上「最高峰」のレンズとまで言っているすごいメガネレンズです。

HOYAの担当営業さんのお話によると、実際に試したHOYAの社員さんは、「まるで近用メガネ(単焦点レンズ)で見ているような見やすさ」だと話していたそうです。

を開発するにあたり、事前に消費者調査を行なったそうなのですが、その中で「近くの見え方に対して不満」という声が多かったそうです。

そこで、にはこれまでのHOYAの遠近両用レンズにはなかった、近くの見え方を改善するための独自の新しい設計技術が盛り込まれています。

①側方Naturalアジャスト設計

②近用Naturalフォーカス設計

③両眼Naturalフォーカス設計

特に注目すべきなのが、近くを見た時の側方部の見え方の改善です。

従来の遠近両用レンズの場合、側方部を見た時に立体的な歪みが生じ、それによって距離感が違って見えるということがありました。

の場合は側方部でもほとんど変形がなく、自然な見え方になるように設計されているそうです。

※写真はイメージです

では、実際使ってみてどうだったかと言いますと・・・・

さすがに「単焦点レンズで見ているような見やすさ」というのはちょっと言い過ぎの気もしますが、確かに近くがかなり見やすいです!

これまでHOYAの遠近両用レンズは色々使って来ましたが、その中では一番近くの見え方は良いと思います。

遠くの景色(琵琶湖の向こうの山)もはっきり見えました。

※遠くの見え方はその方の最高視力によっても異なります。

※写真はイメージです。

手元のスマホの画面も見やすいです。

もちろん、遠近両用レンズなので(レンズ下方部分でしか近くは見えないため)見える範囲は限られているのですが、とても自然な感じで見ることができます。

ちなみに、後でHOYAレンズアドバイザーの講習を受けた時に知ったのですが、先ほどの「まるで近用メガネ(単焦点レンズ)で見ているような見やすさ」という社員さんの言葉は、私が勝手に勘違いをしておりました。

見える範囲が広いということでなく、近用部分で物を見た時に遠近両用レンズ特有の歪みが感じにくくなっており、単焦点レンズで見ている時のように自然な見え方という意味だったようです。

そういう意味であれば、まさにその通りだなと思いました。

※写真はイメージです。

遠近両用レンズの欠点の一つでもある、横方向に首を動かした時のユレ・ゆがみもほとんど気になりません。

ただ、これに関しては一つ下のグレードのHOYALUX 雅(みやび)でも同様に感じたので、だからというよりは、HOYAのBOOMindividual(ブームインディビジュアル)レンズの特長のような気もします。

正直、遠くの見え方だけを比較すると、との違いはほとんど感じませんでした。

もかなり良いレンズですし、パソコンや本を読む時には必ず専用のメガネに掛け替える(遠近両用レンズで本を読んだり、スマホの画面を見たりすることがほとんどない)という方であれば、でも良いかもしれません。

※現在、は設計が新しくなって雅Nという商品になっております。

のモニターをするまでは室内用レンズ(HOYAはRoomタイプ)をメインで使っていたのですが、手元30~40cmぐらいの見え方に関してはそんなに変わらないように思いました。

中間部分はさすがに室内用レンズの方が良く、少し離れたデスクトップPCのモニター画面などはやはり室内用レンズの方が見え方は良かったです。

まあ、そのかわりに室内用レンズでは遠くがぼやけてしまいますし、運転もできないですが。

参考までに遠近両用(極)と室内用レンズのそれぞれの度数を書いておきます。

室内用レンズ

右 S+1.25D               加入度数(老眼度数)2.25D

左 S+1.25D               加入度数(老眼度数)2.25D

こちらには乱視度数は入っておりません。

HOYALUX「極」 遠近両用

右 S+1.25D C-0.50D  AX95  加入度数 2.50D

左 S+1.25D C-0.25D    AX90  加入度数 2.50D

せっかくのオーダーメイドレンズなのでしっかりと乱視度数も入れてみました。

それから、今回手元がとても見やすかった要因の一つとして、レンズデザインも影響しているのかなと思っております。

今回私が試したは、使う人の生活環境や視生活に合わせてレンズのデザインがかなり細かく選べます。

専用のツールを使えば、お客様のライフスタイルに合わせて最適なレンズデザインを教えてくれます。

私のライフスタイルはというと、車の運転はせず、移動手段は電車か徒歩、たまに自転車です。

パソコンやスマホの操作をすることが多く、デスクでの事務作業もある。

テレビはあまり見ないのでそれほど重要ではない・・・

これらの情報を専用ツールに入力した結果、

推奨されたレンズ設計は、手元の見え方や中間の見え方重視のA-2というデザインタイプでした。

ちなみに、D-1・D-2は遠方重視になり、遠方と近方がバランスよく設計されているのはC-2だそうです。

D-1、D-2のように遠くの見え方を重視する場合は、近くの見え方も若干変わってくるのではないかなと思います。

そこまでモニター体験ができれば完璧なのですが、さすがにそこまでは無理だったので、今回はA-2タイプでモニターしております。

今日のこのブログも「極」で(少し離れ気味で)入力していますが、そこそこいけます。

さすがHOYA史上最高峰のレンズだけあり(レンズの価格も最高峰ですが・・・)、遠くも近くも自然に見えて快適です。

ただ、これさえあれば何もかもが完璧!というのはやはり無理です。

その辺りのお話を後編でお伝えしたいなと思います。