意外と知らないメガネの部品の話。実は消耗品です。

スタッフ今堀です。

 

本日はメガネの部品についてお話しさせていただきます。

 

メガネを使ったことがある方ならご存知だと思いますが、

メガネのテンプル(ウデ)は折りたためるようになっています。

ケースにしまう時にはテンプルを折りたたんで収納しますよね。

 

最近ではフロント(前枠)とテンプルが一体になっていて、

折りたたむことができないようなフレームも一部ありますが、

ほとんどのメガネが折りたためるようになっています。

 

 

フロントとテンプルをつないでいるのがこのネジです。

このネジが緩んでくるとテンプルがパタパタしてきます。

メガネを使っている内にテンプルがパタパタするようになった・・・

そんな経験をされたことがあるという方は多いと思います。

ネジが緩むとよく起こる現象ですが、実は別の原因で起こることもあります。

それには座金と呼ばれる小さな部品が関係しています。

 

 

ネジを抜いてテンプルを取り出すと、こんな部品がくっついています。

これが座金です。

上と下、2枚セットで入っているのが一般的です。

 

 

チタンフレームには大抵、この座金と呼ばれる金属のワッシャーが入っています。

どうしてこんな部品が入っているのかというと、

チタンは非常に硬い金属なので、

テンプルの開閉のような動作を何度も繰り返すと、

硬い金属同士がこすれて金属が削れてしまいます。

そこで、チタン同士が削れないようにするために、

もう少し柔らかい素材でできた座金を間に挟ませています。

(最近は少なくなりましたが、チタンではない合金などのフレームには、

この座金が使用されていないこともあります。)

 

この座金、消耗部品です。

使用している内にだんだんとすり減って薄くなっていきます。

このことをご存知でない方も多いと思います。

 

 

右側の新品の座金に比べると、左側の座金はボロボロになっています。

何年も交換せずに使い続けているとこんな風になったりします。

 

座金がすり減ってくると、丁番部分にすき間ができてしまいます。

その結果、テンプルがガタつくようになります。

この状態になると、ネジを締めてもテンプルの開閉は固くならず、

テンプルがパタパタした状態になります。

 

テンプルがパタパタするようになったので、

ご自身でドライバーで締めてみられるのですが、

どれだけ締めてもテンプルがパタパタしたままで直らないという場合、

座金がだめになっている可能性があります。

 

また、使っている内にネジが緩んできてはずれてしまい、

なんとかネジを見つけて自分で締めてみたものの、

テンプルがパタパタしてちっともかたくならないという場合も、

座金が抜けてしまっていることが多いです。

(小さい部品なので、落とすと見つけるのが大変です。)

 

フレーム本体がすり減ってしまうと大変ですが、

座金であれば交換が可能です。

使用頻度にもよるので、具体的な年数などは分かりませんが、

年に一回くらいの頻度で交換されたら十分かなと思います。

 

 

フレームによって使用する座金の大きさや厚みが微妙に違ったりします。

当店でもいくつか種類を用意しております。

 

座金の交換も含め、

お店で定期的にメンテナンスを受けられることをおすすめします。